川西町農業委員会(村井克己会長)では、担い手への農地集積や遊休農地の発生防止、再生活動に積極的に取り組んでいる。
この取り組みは、担い手不足や高齢化などにより、遊休農地の増加が懸念されるなか、遊休農地を解消し農地の有効活用を促進するため、農業委員会の定期的な農地パトロールから得た情報を元に実践している。
平成26年度は、解消した遊休農地約57アールを含めた約70アールを担い手に集積し、ここ数年で遊休農地の解消に成果をあげている。
また、平成22年度・23年度に国庫補助事業を活用して解消した遊休農地では、食農教育の一環として町内の幼稚園児や保育園児を対象に作付け・収穫体験を農業委員の指導のもと行われた。
現在は、地元農家により同町特産品「結崎ネブカ」の作付けが行われるなど、特産品の普及推進にも力が入る。「結崎ネブカの生産量と面積拡大を目指すには、解消活動とあわせた取り組みが重要です」と農業委員会は取組効果に期待する。
「結崎ネブカ」は、室町時代に翁の能面と一緒に天から降ってきたネギを植えたという伝説が残る奈良県認定の「大和の伝統野菜」。「柔らかくて甘みがあり煮炊きものに美味しい」と給食の調理食材としても活用され、子供達にも大人気だ。
村井会長は「農業委員会の解消活動を町民に知ってもらうとともに、町農業の活性化に向けた取り組みを一つ一つ着実に重ねていきたい」と抱負を語る。
平成27年5月22日(全国農業新聞掲載)