「どろがわいも」の復活を目指し、農業委員会が奮闘(天川村農業委員会)
「どろがわいも」復活に向け汗を流す農業委員 |
天川村農業委員会(森田久勝会長)では、かつて村内で盛んに栽培されていた「どろがわいも」を復活させ、村の特産品にしようとする取り組みを今年度から行っている。
「どろがわいも」は同村において古くから栽培され、薄いピンク色の皮で煮崩れしにくいという特徴を持つ。主にカレーや煮物などの料理で使用され、そのおいしさから村民に親しまれてきた。しかし、収量などの問題により近年では栽培する人が減少。新しい品種のジャガイモに押され、衰退の一途をたどっていた。
そんな中、県の専門機関による調査結果で、「どろがわいも」が同村固有の品種であることが判明。同村農業委員会は絶やしてはいけない大事な品種と位置づけ、復活を目指して取り組むことを決めた。
村内で耕作されていない農地を農業委員自らが解消し、「どろがわいも」の試験栽培用として活用している。その試験栽培の結果をもとに、地域住民に作付け拡大を働きかけていく予定だという。
森田会長は「収量や栽培技術など課題はありますが、『どろがわいも』を村の特産品にすることで地域農業を盛り上げ、村全体の活性化につなげたい」と話す。
平成26年8月8日(全国農業新聞掲載)