農業委員自らが遊休農地解消を行うことで農地の大切さを訴える(王寺町農業委員会)
農業体験を楽しむ子どもたち |
王寺町農業委員会(吉田進亮会長)では、農業委員自らが草木の生い茂る遊休農地約8アールを解消し、サツマイモ、サトイモの作付け、啓発看板設置による地域住民へのPRなどの遊休農地解消活動を展開している。
都市化が進み農地が減少していくなかで、「農地を農地として守るためにどうすればいいか」を農業委員全員で話し合った結果、まずは自らが汗をかいて遊休農地を解消していこうと決めたのが活動のきっかけ。県農業会議も同町の取り組みを「遊休農地解消活動支援事業」として位置づけ、活動を後押しする。
地域の担い手となる子どもたちに農業の「大切さ」や「楽しさ」を学んでもらおうと、町内の小学校に働きかけ、生徒を招いて作付け体験を実施。慣れない作業に戸惑いながらも、農業委員の指導に耳を傾け、土に触れる貴重な体験を楽しんだ。10月には収穫体験も行われ、収穫したサツマイモやサトイモは学校給食などに利用される予定だという。
吉田会長は「保水や環境保全の面でも農地は貴重な財産です。より多くの農地を守っていくため、これからも積極的に取り組んでいきたい」と話す。
平成26年7月4日(全国農業新聞掲載)