原材料確保のため遊休農地への作付け拡大を促す
−うるち米「ひのひかり」で日本酒を試験的に開発−
香芝市農業委員会(吉村増雄会長)は、地域に点在する耕作放棄地の解消を図るため、うるち米を使った日本酒の試験開発に向け、市内耕作放棄地で原材料となる「ひのひかり」栽培に取り組んだ。
同市農業委員会と市内酒造会社が連携し行われたこの取り組みは、香芝市産農産物の特産品開発を図るとともに、原材料を確保するための作付け拡大を耕作放棄地所有者等に呼びかけ、放棄地の解消を図ろうとするもの。
市内2箇所の耕作放棄地をモデルほ場として選定し、農業委員自らが耕起、草刈、田植、稲刈などを実施。耕作放棄地約28eを解消するとともに、取り組み内容を説明した看板を設置し地域農業者への理解を促した。
収穫した約1トンの「ひのひかり」は、地元酒造会社へ引き渡され、今年10月には新酒1,440リットルが出来上がる予定だ。
P村会長は「農業委員会の取り組みで、一歩ずつでも地域農業の振興と耕作放棄地の解消につなげていきたい」と話す。
平成26年5月16日(全国農業新聞掲載)