農の雇用で元気な農業者が育っています
「どこよりも辛さにこだわっています。『唐辛子といえば芥川』と言われるようになりたい」と話すのは、桜井市で新規就農し、約25アールの唐辛子を栽培する芥川雅之さん(45)。
食品加工会社で働いていたが、農業者と接する機会も多く、その人たちが活き活きと仕事をする姿を見て、自分もやってみたいと思い就農を決意した。
農の雇用事業の研修生として、葛城市の寺田農園(株)で1年間技術習得に励んだ芥川さん。大きな壁と思われた農地取得も「農業会議やJAの支援のおかげで条件の合う農地に巡り会えました」と話す。
独立就農後は、多くの作物を栽培するも思うように売上が伸びず苦しい時期が続いた。そんな中、JAから「鷹の爪を作ってみないか」と声が掛かり栽培したところ思いのほか好評で、唐辛子の本格栽培を始めるきっかけとなった。
いまでは、15種類の唐辛子とその加工品である一味を、主にインターネットで販売。特に辛党の間で評価が高く、マスコミからの問い合わせも多いという。
芥川さんは「農業でやっていくには、他とは違う付加価値を産み出すことが大切。頑張ってそのヒントを見つけてほしい」と新規就農希望者にエールを送る。
平成26年5月3週号