「一度荒れてしまった農地を元通りに戻すのには何年もかかってしまう。未然防止とともに、少しでも遊休農地がなくなるよう解消活動を続けていきたい」と話すのは、大和高田市農業委員会の髙井信安会長。
同市農委会では、「農業委員会として先頭に立って遊休農地を解消していこう」との農業委員の声などから、自らが肥培管理などをおこなうモデルほ場での遊休農地解消活動を展開している。
平成25年度には、遊休農地約24アールを解消し、サツマイモや黒大豆などを作付けし、看板の設置などで地域住民に農地の有効利用を積極的に呼びかけている。
また、遊休農地解消活動を通して、子供たちに農業と食の大切さを学ぶ機会もしようとの思いから、農業体験を10月21日に開いた。市内の保育園児ら約40名を招待し、農業委員の指導のもと収穫体験を楽しんだ。
収穫されたサツマイモは、園児らの給食として使用されたほか、11月17日に開催した同市農産物品評会場で農業委員会ブースを設置し、遊休農地解消PRの一環として来場者らに無料配布した。
髙井会長は「解消した農地は、市内の農業者に貸し付けをおこない、本市が推奨する大和高田市特産野菜の栽培農地として活用される予定です。今後も農業委員会として、遊休農地を活用した特産野菜の作付け拡大をすすめていきたい」と意欲をみせる。
平成25年12月6日 全国農業新聞掲載